2002.5.27 大阪 トリイホール
Reported By Masami Fujiwara

Photo: レポート作成者のMasami Fujiwaraさんと開演前に記念撮影
(ファンクラブ 「石の会」の企画として会員からレポーターを募集しました)








大阪の中心部、千日前。周りは「くいだおれ」「かに道楽」と一度は耳にしたことのあるお店
がずらりとあり、とてもにぎやかな街並みの中にこのホールはありました。

もうみなさんもご存知の通り、今回の企画は、新プロジェクト“サポスタ”()の活躍により実現
しました。今年の初めから当日に至るまでの約5ヶ月間、5月27日に向け静かに計画は進められ
てきました。
そして、参加する側も新プロジェクト&初ホールということもあり、期待に胸膨らませ5月27日
を迎えたに違いありません。

PM6:30開場。ステージにはエレピ、グランドピアノが用意され、開演時間が近づくと次第に緊
張感が走ります。
そしてPM7:00客電が消され、いよいよLiveスタートです。

オープニングは『35〜Half Distance of My Life〜』。グランドピアノに向かう山石さんを
照明が静かに照らし、ピアノの音がホールいっぱいに広がって行きます。
そして、客席とステージがひとつになっていくのを感じつつ、曲は『自由の向こう側』へと続
きます。

最初のMCでは、まだ少し緊張ぎみの私達に「みなさん寒いですかぁ〜?」と尋ねる山石さん。
実は、場所によって冷房が強いらしく「寒いっ!」という私達の声に「温度上げて下さい」と
STAFFの方に言って下さいました。
Live当日、タブロウのベストアルバム[9097]が発売になり、Liveメニューもタブロウ中心の
曲で行われました。山石さんも「タブロウの曲いっぱいやります。何故かというとCDが発売に
なったから」と嬉しそう!
アルバムタイトルの[9097]は、タブロウの活動期間が1990年〜1997年ということで[9097]
というタイトルになっているとのことです。
そっかぁ〜、なるほどって感じですね。

続いて『One Sceneのオブジェ』『From Tokyo』を歌い終えると、会場内の熱気のせいか
「熱いっ!1℃下げてぇ」と再びSTAFFの方へ注文。「みんなで温度決めるLiveもいいよなぁ」
と笑顔。

そしてタブロウの歴史を振り返り、女性ボーカルと5人でやった時の事、山石さんと
真國さん・松元さん、そして道祖尾さん・田坂さん・紀子さんのメンバーで再スタート
した時の事など話されました。

今回のベストアルバムには『アルバムから呼ばないで』という未発表曲が入っています。
この曲は、「過去を引きずってしまう本当にダメだぁ〜という人と付き合った」という内容の
曲で、山石さんも「オレもそう」と苦笑されていました。
そして『アルバムから呼ばないで』『24歳になる前に』を演奏されました。

音楽をやっていると我儘になるという。40歳を期に違う世界に飛び込んでみたいと、突然渡米
した福田真國さんの話をされました。
「最初は驚いたけれど、今は黒人社会に溶け込み、ブルースを身に付けている。そんなマック
が来日したら、本物のブルースを観に行きたい」と気持ちを語られました。

次に演奏されたのは『行く君に宛て』。この曲は5月29日よりミュージックポッドで配信され
るので、是非急ぎ足でダウンロードしましょうね!!
以前山石さん自身がダウンロードした所へ再び行ったら、もう無くなっていたそうです。
そう、私の近所も同じでした。(笑)

そして『Tokyo Bay City Blues』をエレピで、『ebb and flow』をグランドピアノで演奏。
透明感を感じさせるグリーンの照明がステージを包み、遠くで波の音が聞こえます。
この美しい照明、これも実は“サポスタ”の方が担当されていると聞きビックリです。

次は何?と期待が高まる中『夢が目を醒ますまで』『Odd or Even』『Visitorは御機嫌』と
3曲を披露。アップテンポの曲に客席も盛り上がっていきます。
この『夢が目を醒ますまで』は、専業主婦の曲だそうで「このまま歳をとっていいの?自分っ
て誰?と考えるのもいいんじゃない?」と考えて作った曲だそうです。
月1Liveのことにも触れられ、「自分に厳しくしたかった」と山石さん。自分を磨き、自分を
鍛え、自分を進める為に月1Liveを決めたそうです。

そして、あっという間に時間は過ぎ、ラストが近づきます。
「この曲は自分を救う曲。これを作ったことで、もうちょっと音楽をやっていけるかなと思っ
た曲です。みなさんはどうでしょうか?」と語られました。
ここに立てば星は輝く』を熱唱される姿に、山石さんの思いが伝わってきました。

そして、アンコールへ。
客席のアンコールの声援に応え再びステージに立つ山石さん。
「人と人が憎しみ合うのは、何故だろう?」そんな素朴な疑問に応えるかのように「富が平等
に分配されれば戦争は起こらない。世界中の人達は、平等に平和を望む権利がある。いつかそ
ういう日がやって来ればいい…。そんな思いを込めて聴いてください」と話し、『History
September Song』を演奏。この曲を聴くと私も昨年9月の出来事を思い出します。

二度目のアンコール最後のMCでは、「どうも有り難う。今日のLiveは、このホールは弾き語り
にいいんじゃないかと石の会の会員の方に支援していただいて迎えることが出来ました。近く
に弾き語りにいいんじゃない?という所がありましたら行きます!是非情報を。そしたら何処
でも行くぞぉー」とやる気満々!
「今回のLiveはすべて手作りでやりました。毎回雰囲気の違うLiveなので楽しみにしてほしい」
と思いを語られました。
そして、ラストの曲『夢を見送る夜』をグランドピアノで演奏。「有難うございました」と
言葉を残し、拍手の中ステージを後にされ、PM8:55 Liveは終了しました。

今回のLive、一部音のトラブルはありましたが、それ以上に、山石さんの音楽に対する気持ち
が曲やMCを通して心に伝わってきた気がします。
シンプルなLiveも私は、好きです!



※サポスタ
サポートスタッフ。ファンクラブ「石の会」で、積極的になにかをしたい!・・・という会員。
今回のライブは関西在住のサポスタの企画で決定、会員の仕事柄、照明もサポスタ
さんによるものでした。


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