なんとか無事たどり着いた飯田キャンバス。シークレットライブにふさわしく、ここがどこなのか、
着いた今でも今ひとつ分からない(笑)。何もかもが初めてで一体どんなライブになるのか
期待に胸を膨らませ階段を降りた。
開演時間を5分ほど過ぎてもドリンクカウンターにはまだ人の列。客席は開演前特有の
雰囲気でざわついている、というその時、いきなり客席をかきわけメンバーがぞろぞろと登場。
突然の事にざわめく場内を尻目に、いきなりセッションがスタート。
『どうも、こんにちは。米川英之バンドの山石です(笑)』…MCも登場の仕方に負けずにラフらしい。
『今日はシークレット・ギクって事でね。“ライブをやる事”がシークレットじゃなくて、
“今日起こった事”がシークレットだからね。他で口外しないように(笑)。』
とシークレット・ギグの隠された意味(?)を宣言。
『今日は一日みんなと遊ぼうという事なんですが、宴会だけやってると「このヒト何者だっけ!?」と
思われるとまずいから、「そういえばさっき演奏してたような気がする」って思い出すように(笑)。
今日はみなさんも気楽に飲みながら見てね。あ、それからなるべく私にカラまないでね。
カラむなら田坂君にカラむように。』とシンバルスタンドにぶら下げてあった「ドラライNECO君」を
(『ちょっとやめてよ〜』という田坂さんの制止を無視して)ぐるぐる回す。
『じゃあ今日はみんな飲み過ぎに注意しながら、え? あぁ、私もね。っていうかメンバーはまだ
みんな二日酔いだけど(笑) これから明日の朝まで楽しんでイキマショウ!』
4人でやる「ebb and flow」が新鮮に聞こえて、今日は色んなものが見れそうな予感。
『最近バンドバージョンはいつもこの4人でやってますけども…今日はメインは米川君なんで(笑)』
とメインを人に押し付ける山石さん。『えぇ!? 聞いてないよ〜』と言う米川さん以外はニヤニヤしている。
『昨日の夜は久々に名古屋泊まりだったので打上げで手羽先を食べてね。私は疲れて
たんで先にホテルに帰ったんですが、3人はそのあと永井先輩のご指導のもとに…ね?』
と永井さんに話を押し付ける山石さん。『なんか人聞き悪いなぁ。私はあんまり飲んでないけど
この2人が…ね?』と更に米川さんと田坂さんに押し付けようとする永井さん。
二人は笑顔で無言の抵抗(笑)。
再び山石さんが『今日もまた飲むんだよね。温泉も入るよね。もうパンツ履くヒマ無し! みたいなね(笑)。
やっぱりみんな今日は何を見ても見なかった事にするように。
こっちもそうするからさ(笑)。』…なんだか4人がラフな感じに楽しそうなのが客席に伝染して小さい
会場がますます狭く感じたりして。
『前にソロ・ライブでJ-POPをやったんですが、今日は、通常のY's Factoryではやらないような事を
やろう、という事でね、TOTOやります。ジノ・バネリもやります。』
山石さんが紹介するたびに起こる歓声。ステージの雰囲気が伝わって来て、客席もいつもよりラフに
大胆に盛り上がっている…(笑)。
山石さんと米川さんで歌う「Georgy Porgy」?そして壮大な感じのするバラード
「Put the weight on my shoulders」。原曲を知らなかった私は聞く前は楽しめるかな?と思ったけれど、
サビで重なり駆け上がって行く二人のVo.がめちゃかっこいい!
まだまだ見た事がない顔がいっぱいあるんだなぁ、と惚れ直しました。
(米川さんを指して)『次はうちのバン・マスの曲を』(冒頭のMCはここの前フリだったのかな ^^)と
紹介され、違う違うと笑顔で手を振ってみせる米川さん『今日は唄ものを持ってきました。』と
「月に叫ぶ」。偶然同じタイトル(=Cry fo the Moon)で、作る人が違うとどんな曲になるんだろう、
と初めて聞く米川さんの曲に興味津々。答え→どっちもかっこいい。
そして次の「かっこいい」は永井さん。『作ったのはたぶん5年以上は前かな?』という
「DARK FORCE IN MY EYES」。いったいその手はどうなってるの〜!?といういつもながらの指さばきに
ため息。そしてバトルな感じ(?)から一転して気怠い感じが素敵な「NIGHT VIEW」。
永井さんの曲はインストに縁が無かった私に違う世界を見せてくれます。
「かっこいい」のしんがりは田坂さん。田坂さんのCDの為に山石さんが書いたという曲が初お披露目。
田坂さんの注文は『サラっと、10年位歌い継がれる曲を書いて』だったとの事(笑)。
『今日やる俺のアレンジ、気に入らないんでしょ?』とふる山石さんに『うん!』と元気よく答える
田坂さん(笑)。『アルバムでも山石さんに歌ってもらうんだけど、俺は今までにない新しい山石敬之を
引き出そうと思ってね(笑)』と、相変わらずのいいコンビ。出来たばかりなのでCDになる時には
アレンジも歌詞もまだ変わるそうで『だからこれも忘れて(笑)』と山石さんは言ったけど、
そんなの聞くチャンスはめったに無いのでしっかり覚えておいてCDと聞き比べたい!と思った私でした。
『ではここからは通常のY's Factoryの感じでやりま〜す』と「Slow Night Play」
「Visitorは御機嫌」「Urban Spirits」と盛り上がりの3曲。ここまでの雰囲気に完全に飲み込まれて、
メンバーと客席がいつもよりもっともっとずっと近く感じるのが不思議。いい意味で「構えていない」
4人に触れる事が出来た感じがして、距離感がぐぐっと縮まって、こっちまですっかり熱くなって
「このあと温泉で良かった〜」と実感したのでした。
最後の曲は「September Song」。あんまり楽しすぎて浮かれた心を自分の中であわてて
「バラード聞くモード」にチェンジ。この曲を聞いたら、たとえこのあと山石さんのどんな姿を見て
しまったとしても(笑)、ちゃんと「かっこいいミュージシャンだ」って思い出せます。
全ての演奏が終わり、ステージを降りながら『さぁ! 風呂入るぞ〜!!』と叫ぶ山石さんの最後の
一言に、「Yahhhhh!!」とみんな一斉に応える客席。笑顔で手を振ってくれるメンバー。
こんなライブって確かにシークレットかも(笑)。
こんなに楽しいライブを見せてくれてほんっとありがとう!
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