Photo: レポート作成者の唄子さんと開演前に記念撮影
(ファンクラブ 「石の会」の企画として会員からレポーターを募集しました)
暖かい秋の隙間にやっと冷え込んだこの日の大阪は、一昨日からの雨も止み、やはり山石さんの晴男
パワーのお陰かしらと、本人の自慢げなお顔を想像してみたりしませんでした?
私、しました(笑)
この冷え込みで木の葉も一気に色づいた事でしょう。
繁華街を少し離れた個性的な町“南堀江”にも少し歩けば紅葉が楽しめるスポットが隣接してたりす
るんですけど、そこまで楽しんだ人はいるのかな?
さて、大阪初お目見えの“Duo Selection”、キーワードは【すり減る】でした。
とにかく職人技の連続で、山石さんの大工さんの例えはある意味「云いえて妙」だと納得したのは
私だけ?ニュアンスはそうそう、って同意した尻から「違うなあ」って引っ込められちゃったもんだ
から私の心が「すり減る」でした。いや、そうじゃなくて…(^0^;
プレイ中はお二方共、極度の集中力と緊張の持続でもはやトランス状態にあるというのは容易くみて
とれました。録音して後で客観的に聞いても「どうやってプレイしたのか思い出せない」事があると
いうコメントに、全ての意味が深〜く込められてるのが分かります。
だからセッションは生の空気で味わうのが一番!!特に今回のDuoはベースとキーボードの持つ一般的
なイメージをも払拭する演奏となり、思わず観てる私も口がポカ〜ン(恥ずかしい(焦)。
「え!?ベースがあんな事まで…」「わぉ!?あれがキーボード?」想像にお任せしますm(__)m
【すり減る】と、でもさらっと言ってのける所がまた憎いです。憎いあんちくしょうです。見えない
所で努力してるからこそ言える技。
「MCはリラックスしてね」と緊張の後は緩和も取り入れる。
このバランスが流石プロ!あ、別によいしょしてるわけじゃないんで誤解なさらずです(汗)
素直に凄いなぁって関心したまでですので(言い訳っぽくて駄目?)。
オリジナルは然りですが、この職人技をもっと分かりやすく実感したのはカバー曲の時でした。
Y’sの場合カバーなんて言葉は無意味ですね。完璧Y’sの世界。
今回は井上陽水に挑戦で、Duo版『氷の世界』は渋すぎ!ちょっぴりお茶目な歌詞も黒のタキシード
を着こんでシックな装いでしたもの。
『天国への階段』もY’sだとちょっぴり洒落た曲になるし。
『ebb and flow』のDuo版もいつもと違うアレンジが効いてて今迄とは違う風景に見えました。
これだけ職人技ぎっしりで、気が付けば本編だけでたっぷり二時間余りの演奏なのに、全然疲れなく
て(体力的にではなく精神的にと云う意味で)飽きなくて、しっかり残るライブってそんじょそこら
のアーティストには出来ないでしょう。
いやぁ演る側も観る側もお互い気持ちよく【すり減る】事が出来ました。
すり減った部分に外の冷たい空気がまたキュッと染みます。
各々何で埋めたのかな?やはり最後は食欲の秋でフィニッシュでしょう。皆さんお疲れ様。
最後に…。
新しいKnaveはビルの地下にあります。
中古ギターショップとスタジオが同居する地下スペースにはKnaveを含めた3店舗で共同プロデュース
する音楽好きが集う空間がありました。
程よい広さの空間はカフェとして音楽を愛する者達を迎えてくれます。
以前のKnaveはWoodyな空間でした。現在は白壁の明るいアトリエ風のエントランスで場内も天井が
低い分引き締まった空間です。前がアメリカンなら今はヨーロピアン?
近い割には立地条件も環境も異なる場所に移転しながら、でもKnaveはKnaveでした。
ちゃんと町に溶け込み「らしさ」も忘れていません。
新生Knaveの持つ空間は職人技のDuoには最高の空間となりました。また足を運びたいと思える場所の
一つです。そう、南堀江とはそんなこだわりの職人や芸術家が集うエリアなんですよ。だからY’sに
はぴったりなんです。
Knaveに来る時にはどうぞ、自分流の文化の香りを探し、発見し、浸ってみてはいかがですか?
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